09.野の花-2
アマドコロ
菫(すみれ)
ゼンマイ
天狗蝶(てんぐちょう)
(埼玉・嵐山町於いて)
硝子細工の鈴を振る時のような
涼やかな音が聞こえてくるようです。
眠る幼子の耳元で振ってあげたら
春の野の夢を見ながら
やすらかに眠ってくれるやも知れません。
眠る子に振りて見せばやアマドコロ
風うさぎ
天狗蝶は、生きる化石とも呼ばれるほどに
古代から生存していたらしいのですが
戦後、絶滅に近いほど個体数を
減らしたといいます。
地味な蝶で、蝶小僧のJ氏が居なければ
早春の野の枯れ葉に混ざって
存在すら知らないままに
行き過ぎるところでした。
手元の枯れ木に舞い降りたところを
何とか写真に撮りたく
あれこれ試みているうちに、
突然、後ろから現れた人の足音に驚いて
蝶は森の中に消えてしまいました。
何とかシャッターを切った写真の
ピントが今一つなのが残念です。