風車は回る。
風は歌う。
あなたが誰であろうと、
私が誰であろうと
風を受けて回る風車の音に変わりは無い。
聞いているのはずっと私。

風車は回る。
風は歌う。
定め無い移ろいの色を
瞳の奥に畳み込みこんでは
長い時を彷徨う旅人。

あなたが誰であろうと
私が誰であろうと
たぶん変わりはしない
何度、生まれ変わろうと。

そして、又此処に戻ってくるのだ。
無常の歌声と
天と地の狭間、黎明の中に。

からからと回る風車。

からからと回る風車。

佇んでいるのはずっと私。


風車の歌