白山菊と蝶

白菊

継子の尻拭い

秋の麒麟草

水引

山に入るとまだまだ蝉の声が溢れている。
ミンミンゼミの高らかな声。ツクツク法師の懸命な御勤め。
油蝉の雑談。
夕暮れ近くなると秋の虫の声に混じり蜩が仲間に加わる。
9月の始めの野は夏と秋とが渾然と入り混じり
去り往くものと来るものとが
ほんの少しの間
時を共有する。
その微妙な時の光を受けて
居眠りをしているような蜘蛛と出会った。

於 太平山 (嵐山)