夏と秋の狭間
白く焼けたコンクリートの路上を
行く鳥の黒い影がよぎる。
ふと、空を仰ぐと空一面の鱗雲。
ああ、空はすっかり高くなって
小さな雲の片鱗のひとつひとつに
生まれたばかりの秋の光が宿っている。
土手や路傍に
ニラの花が咲く。
ほとんど野生化して
摘み取る人も
いないまま
秋を迎えようとしています。
仙人草(1)
仙人草(2)
背高に茂った夏草に巻きついて咲く蔓性の植物。
日暮れが早く訪れるなった野中で
夕闇にまぎれて白く咲き匂っていた。
しかし、仙人草は牛も馬も食べない毒草なのだそうだ。
花が散った後の種の付き方が、ヒゲ状になるので
そう呼ばれることになったのだろうか?
カスミソウの花のような
白い花の揺らぎに
近寄ってよく見ると
白く見えたのは葉であって
花は小さくつつましく
葉の真ん中で
咲いていた。
初雪草(1)
初雪草(2)