「エジプト・トルコ13日間の旅」その1

夜来の雨があがって
よく晴れた5月26日、15時30分、
成田発カイロ行きの飛行機MS-965
は所要時間14時間15分のフライトを
開始しました。
旅の始まりです。
田植えの終わったばかりの水田が
ガラス窓のように光って眼下に
広がっています。

九十九里浜と思われる真っ直ぐに
長い海岸線。

富士山

夕日に映える機体

中国大陸を横切り
太陽が遥かなる雲海に沈む時
飛行機は雪に包まれた高い山脈を
越えていきます。

夜になったら絶対窓の外を覗いてみて。
星が直ぐ傍にあって、まるで星の海を
渡って行くみたいだからとの、次女さんの
勧めもあって、そっと窓の覆いを開けてみました。
おお、確かに
さそり座が翼の上に立ち上がっています。
天の川もはっきり見えます。
宮沢賢治の「銀河鉄道」に乗った気分に
なりました。

地上は真黒な深淵です。
しかし、飛行機が中国大陸を抜ける頃になると
地上は、次第に宝石箱をひっくり返したような
輝きが点在するようになりました。
黒いビロードに金糸銀糸で
宝石をちりばめたような感じです。


この旅で王族や権力者が残した
沢山の宝物を見学する機会を得ましたが
この風景に勝る煌きはひとつも
無かったように思います。

カイロ着23時45分
現地時間でももう日が変わろうとする時刻なのに
街の路上には多くの人々がたむろし、お店も
ほとんど開いている様子。
もしかして、この街は眠らない街?なのでしょうか。

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