晩秋の散策

枯葉が赤レンガの道を
風に舞う。
カラカラトと
軽やかな楽しげな
枯葉の歌。

枯葉の流れる音を
光と共に歌う音を
こんなに心静かに
ワクワクと聴けるなんて
初めて、、。

沢山のさよならをした後で
ひとつひとつ
諦めていくなかで

それでも今朝
一つの輝く朝が
私の窓辺に訪れる。

ありがとう。
ありがとう。
今年の秋を
ありがとう。

この木の実が
まだ青い夏の日
この木に
「猫をもらって下さい」
の看板が架けられていた。
看板を見ていると
見るだけでも良いからと
とあるご婦人が
近くの家に招き入れて
小さな子猫を抱かせてくれた。
でも、
プクと別れてから
2ヶ月程しか経っていない
月日の中で
手のひらに入るほどの
小さな小さな命は
その時の私には
重すぎた。

出会いも別れも
生きるも死ぬも
もう致し方が無く
それしかない
という形で
そこに立っていたとしたら
私のようなものは
もう認めるしかありません。
あーおーい空よ
認めるしかありません。