華の天蓋

4月8日、揺れる枝垂桜をかき分けて進んでいくと
群馬の空っ風に吹き落とされた椿に飾られて、
天上天下を指差す小さなお釈迦様が居られた。
型どうりに甘茶をお釈迦様の体に注ぎ
境内をそぞろ歩いてみる。
ふと天を仰ぐと、トルコ石を流したような空に純白の花の天蓋。
私の今立つここが、仏の揺籃とでもいったふうな。

高崎 慈眼寺