幾千の光の中から 金の糸 幾千の風の中から 銀の糸 紡いだ糸を こよりにかけて 誰が弾くのか 三絃の遠く遥かな 春の音
金の鈴より華やかで 銀の鈴より軽やかで 陽炎よりも たまゆらで 鏡の湖面を滑り行く 衣擦れよりも まだ静か それでも確かに 聞こえます 遠く遥かな 春の音
冬山を眠りて越ゆる猫の夢
風うさぎ