耳、痒っ!

山が吼え大地が唸り笛吹き小僧が銀のマントを
ひるがえしては、足早に駆け抜け、又駆けて来る。
春一番の風。
春二番の風。
窓越しの光が眩し過ぎて
レースのカーテンがひかれました。
それでもやはり飛び込んでくる
春の音に
レーダーのような猫の耳は
つい、ムズムズしてしまうのです。