早春賦ー2

春蘭

沈丁花

春浅き谷間の
鉄道の側らに
佇む。

3両編成の列車は
先ほど
残雪の残る山の方向に
向かって走り去った。

この無人の小さな駅が 私の終着駅なのか
それとも未だ道半ばなのか
自分の事ながら知る由もないが
世は息吹く春の訪れ。

我もまた
浅き夢みし
酔ふもせすん、、、。